問 税務調査の対象となる事業年度は、採用内定者を多く採用したため、入社前に研修を行った費用が多額となっています。このため、税務調査の対象となることが予想されておりますが、どのような点に注意して準備しておけば良いでしょうか。

答え 原則として、その費用が適正であれば、内定者に対する給与所得として課税されることはありません。

採用内定者の入社前研修は、使用者の業務上必要に基づき行われるものであり、社員として職務遂行上直接的に必要な技術もしくは知識の習得のために行わせるものであれば、会社の負担すべき費用として認められます。

また、内定者に対する交通費については実費相当額を負担した場合に、日当については「使用人の全てを通じて適正なバランスが保たれている基準によって計算された目のである額」である場合には、研修費として採用内定者にも課税関係が生じません。

この研修については、採用内定者一覧、研修実施記録、出席内定者名簿、研修費に関する請求書、領収費、旅費規程、旅費、日当受領書等の証憑書類を備えて保存する必要があるため、これらに不備がないかを確認しましょう。

令和6年3月末日