観光まちづくり学会誌第14号82-88頁、観光まちづくり学会

 本報告においては,東京オリンピックおよびパラリンピックにより提供される民泊の税法上の問題をとりあげるものである.実務上の問題となる重要な項目を取り上げ,今後の研究に寄与することを目的としたものである.したがって,個別的な論点については紙面の都合上,多くはとりあげないものとする.

 東京オリンピックは平成32年7月24日(金)から8月9日(日)の日程で開催されることが決定されている.パラリンピックについては,平成32年8月25日(火)から9月6日(日)の日程で開催されることが決定されている.

 開催に伴い,個人の家屋(空家など)が外国人観光客等に家屋が一時的に貸付けられることが予想される.いわゆる「民泊」が行われることが予想される.本報告においては,「民泊」の定義については別稿に譲るものとする.また,納税者が行う「民泊」に限定して報告することとして,法人税における問題については別稿に譲るものとする.  なお,一部の法令の適用要件については,概略を記載したにすぎない.このため,個別的な事例の適用の可否については,別途,国税庁のHPなどで確認のうえ,判断を行うことを推奨する.